こんにちは、TIRM global 代表の山下です。
前回の記事ではマーケティングの教科書で頻繁に目にする『3C分析』の重要性について解説しました。今回は「マーケティングの入門編 その3」とし、3C分析で実際に定義すべきファクターをTipsと共にご紹介します。
※「マーケティングの入門編 その1」は、こちらの記事をご覧ください
※「マーケティングの入門編 その2」は、こちらの記事をご覧ください
実行のポイント!事実ベースの分析を行う
まず、3C分析について簡単におさらいをします。3CとはCustomer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)を表しており、そこには自社がコントロールできるビジネスの内部要因(Company)とコントロールできない外部要因(Customer・Competitor)が含まれています。自社のビジネスを取り巻く3つのCをまんべんなく分析することで、事業の成功要因となるUnique Selling Proposition(UPS)を導き出すことができます。
分析において注意すべきなのは、必ず全ての項目において事実を洗いざらしすることです。特に調査がしづらい外部要因(市場・顧客・競合)を理想の姿や個人の主観で設定してしまうことが多々ありますが、これだと導き出すUPSが実際のビジネス環境から外れたものになってしまうリスクがあります。
従って入念な調査やヒアリングの基に必ず事実ベースの分析を行うように心掛けましょう。
実行ステップ1 :Customer 分析
実行ステップの1つ目は、Customer分析です。ここでは、市場環境の分析から始まり、顧客のペルソナ像を作り上げることがゴールです。
市場分析は様々な方法がありますが、、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)からなるPEST分析を行うのが良いでしょう。
◆定義するファクター
<市場分析>
・市場の規模感、成長性、収益性
・PEST(Politics:政治、Economy:経済、Society:社会、Technology:技術)
・市場課題、既存ソリューション、市場課題と既存ソリューションのギャップ
<顧客分析>
・顧客のデモグラ情報、購買要因、購買決定プロセス
◆アウトプット
顧客ペルソナを作成する(複数のペルソナを作成しても良い)
実行ステップ2:Competitor 分析
実行ステップの2つ目は、Competitor分析です。ステップ1で導き出した顧客ペルソナに向けたソリューションを提供している競合企業を分析し、どんな製品/サービスをどう提供・プロモーションしているかを把握します。
◆定義するファクター
<顧客分析>
・企業名、年間売上、市場シェア、主な顧客(クライアント企業)
・会社のビジョン(提供価値)
・事業内容、差別化ポイント
・製品/サービスの概要・特徴、価格
・プロモーション手法
◆アウトプット
複数の競合企業の4P(Product, Price, Placement Promotion)を一覧化する
実行ステップ3:Company 分析
実行ステップの最後は、Company分析です。ステップ1-2で行った、市場分析・顧客分析・競合分析のファクターを基に、自社の強みや弱みを表す、SWOT(Strenth:強み、Weakness:弱み、Opportunity:機会、Threat:脅威)を作り上げることがこのステップのゴールです。
◆定義するファクター
<自社分析>
・年間売上、市場シェア、主な顧客(クライアント企業)
・会社のビジョン(提供価値)
・事業内容、差別化ポイント
・製品/サービスの概要・特徴、価格
◆アウトプット
SWOT(Strenth:強み、Weakness:弱み、Opportunity:機会、Threat:脅威)を一覧化する
まとめ・次回の記事
いかがでしたでしょうか?「マーケティングの入門編」では3回に分けて、戦略特化型のマーケティングの重要性から3C分析の実行方法について解説しました。
3C分析の実行ステップは今回説明した3つですが、実はこれを具体的なマーケティング戦略に落とし込むには、その次のプロセスとして、自社の4P分析(Product, Price, Placement Promotion)をすることが必須です(戦略設計にはやることがたくさんあります!)。
ということで、次回の記事では3C分析全体のアウトプットとなる4P分析について解説します。
またTIRM glogalでは3C分析・4P分析の実行を7週間のワークショップとして提供しています。
「具体的なステップは理解できたけど、どうやって社内のメンバーを巻き込んで実行していいかわからない、、、」などの課題がありましたらぜひご相談ください。
▼3C分析・4P分析のワークショップに関するお問い合わせはこちら
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