こんにちは、Tirm global 代表の山下です。
今回の記事は「マーケティングの入門編 その2」とし、マーケティングの教科書で頻繁に目にする『3C分析』について、その重要性を基に解説します。
※「マーケティングの入門編 その1」は、こちらの記事をご覧ください
3C分析は日本発のグローバルスタンダード
3C分析は、マッキンゼー・アンド・カンパニーの日本支社長を務め、経営コンサルタント・実業家として有名な大前 研一氏が提唱したフレームワークです。1982年に発行された大前氏の著書『The Mind of the strategist: The art of Japanese business』の中で解説された「戦略的三角関係(Strategic Triangle)」が3C分析の由来とされています。
40年経つ現在でもこのフレームワークは企業規模を問わず世界中の企業のマーケティングに溶け込んでおり、実行のしやすさからスタンダードな手法と言われています。
3C分析を行うべき理由 その1 〜多角的な関係要因の分析〜
マーケティングにおいて3C分析が重要な最大の理由は、ビジネスの関係要因を多角的に分析することができるからです。
3CとはCustomer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)を表しており、そこには自社がコントロールできるビジネスの内部要因(Company)とコントロールできない外部要因(Customer・Competitor)が含まれています。
ビジネス戦略を作るうえで、プロダクト設計やそれを顧客に伝えるための手段を検討するプロセスに多くの時間が割かれますが、顧客はどんな人なのか? そもそも現在の市場にニーズはあるのか? 競合は存在するのか? などの外部要因を十分に考慮した戦略になっているかが成功の鍵を握ります。
従って、内部要因の「自社」だけでなく、外部要因の「市場・顧客」「競合」までをまんべんなく把握することのできる3C分析が戦略設計では欠かせないのです。
3C分析を行うべき理由 その2 〜施策実行の最適化〜
3C分析を行うべき2つ目の理由は、マーケティング施策への落とし込みのしやすさです。
マーケティング戦略の本質は、自社が行う数多くの施策の中から最も効率的な方法を見つけ、繰り返し効果を生むための再現性を持たせることです。
広告にしてもメルマガにしてもWebサイトにしても、企画から制作、実行するまでのプロセスは同じです。そのため、3C分析で内部要因と外部要因を明らかにしておくことで、「どのターゲットにどんなメッセージをどう届けるか」という具体的なマーケティング施策のPDCAサイクルを効率化できるのです。
3C分析を行うべき理由 その3 〜ビジネスアイデアの集約〜
3C分析を行うべき最後の理由は、意思統一のための共通言語が集約されるからです。
特に中堅・大手企業の場合は、新規サービスの開発や新規事業の立ち上げの際に複数の部署から責任者、担当者がプロジェクトメンバーとして集められます。そうなると、それぞれの立場や部署の価値観など主観的な意見が入り混じることがあり、意思決定が遅れてしまうことが多くあります。
このような場面では、プロジェクトメンバー間の意思統一を図るために、3C分析をワークショップ形式で行うことがよくあります。そうすることで、全員がプロジェクトの目的を念頭におきながら、Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の理解を深め、最終的に最も優れたビジネスアイデアを集約することができます。
まとめ・次回の記事
いかがでしたでしょうか? 本記事では3C分析の重要性を3つのトピックに分けて解説しました。
次回の記事では、いよいよ3C分析の具体的な実行ステップについて説明します。
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