こんにちは、TIRM global 代表の山下です。
前回に引き続き今回の記事でもBtoCマーケティングのテーマを取り上げていきます。
今回はマーケティングには欠かせない「データ活用」についてです。顧客にまつわるデータは様々なものがありますが、その中でも近年注目を集めている「ゼロパーティデータ」について、その重要性と収集方法を解説します。
顧客にまつわるあらゆるデータゼロパーティデータとは?
まずは、マーケティング現場で最もよく活用されているデータの種類を整理していきます。
-1stパーティデータ・・・自社が収集したデータ
例)自社顧客の属性データ、メールアドレス、行動データ、購買データ など
-2ndパーティデータ・・・他社が収集したデータ
例)他社顧客の属性データ、メールアドレス、行動データ、購買データ など
-3rdパーティデータ・・・データプロバイダーが収集したデータ
例)データプロバイダーが収集した顧客の行動データ、調査会社が保有するデモグラデータ など
上記はマーケティング系の各メディアで頻繁に解説されているデータ種類のため、深くは解説はしませんが、ここからがポイントです!
みなさん「ゼロパーティデータ」の存在をご存じでしょうか?
ゼロパーティデータとは、顧客がブランド企業に対して開示する趣味趣向にまつわるデータです。顧客がブランドにどのように接して欲しいかなど、意思表示とも捉えられる情報が含まれることもあります。1stパーティデータとの大きな違いは、顧客のインサイトを掴むための情報が数多く含まれていることです。
例えば、1stパーティデータにあたる顧客の購買データを分析すると、それぞれの顧客がどんな商品をいつ、いくらの金額で購入しているかを理解することができます。いわゆるRFM「最終購入日(Recency)」「購入頻度(Frequency)」「購入金額(Monetary)」での数値分析です。
一方でそれぞれの顧客が、なぜ特定の商品を購入したかという「購買理由」を1stパーティデータだけで読み取ることは非常に困難です。そのために活用すべきなのがゼロパーティデータです。
ゼロパーティデータを活用することで購買データからは読み取れない、顧客の好みや特定のブランドに対するロイヤルティ、または購買意向までを分析することが可能になります。
ゼロパーティデータの収集方法
では、どのようにしてゼロパーティデータを収集すれば良いのでしょうか?
その代表的な手段としては、アンケートや顧客インタビューが挙げられます。
成功を収めている企業は、徹底的にユーザーの声を集めていると言われていますが、実はこの方法はとても基本的なものであり同時に効果的なものです。アンケートやユーザーインタビューの設計次第で顧客インサイトに直結する情報を数多く集めることができます。
重要なのは、企業側が求めている情報を誘導尋問するように聞き出すのではなく、ユーザーがざっくばらんに自身の趣味趣向にまつわる情報やブランド体験を開示してくれる環境を整えることです。アンケートやユーザーインタビューを企画する際は、どうしてもN数を多く集めることに集中しがちですが、たった一人のロイヤルユーザーから理解できるビジネスチャンスへのヒントなども多くあります。
従って、N数を上げる努力をする一方で、それぞれのユーザーからより深い情報を聞き出すことのできる設問設計をすることがゼロパーティデータの収集において最も重要です。
まとめ
今回の記事ではBtoCマーケティングで最近注目を集めているゼロパーティデータの重要性と収集のポイントについて解説をしました。
TIRM globalのマーケティング支援では、アンケート設計や顧客インタビューの実施もサポートしております。課題をお持ちの方はお気軽にご相談ください。
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